2015年は例年以上にノロウイルスが流行する。
今年のノロは、新型の感染者が増えているため、大流行する恐れがあると厚生労働省が予防対策の強化を呼び掛けている。普段から流行り物が好きな私だが、これだけは大流行してもご免だ。
そんなセンスのいいギャグは放っておいて、我が家では普段からノロの予防は万全を期して対策を行っている。のはずだったのだが、調べてみるとまだ対策不足、いや知識不足だったせいか新しい情報もいろいろあった。
ということで、今回は私が実践していることや調べたことをまとめてみた。当たり前のものから、ただの思い込みで、効果の保証もないものまであるが、まだ一度もノロに掛かったことがない私が言うので、それなりに効果はあるかもしれない。
新型ノロウイルスで大流行になる!?
今年は例年に比べて流行する可能性が高いと言われている。その原因が、昨年発見された新型ノロウイルスの影響だ。この新型は、今までの検査キットを使用してもノロウイルス感染の判定が出づらいらしい。
そのため、本当はノロに感染しているが、白と診断され他の人へ感染してしまい気づかぬうちに大流行になるというのだ。なので、今年はいつもより感染者が少ないと思っていても、急に増える可能性がある。シーズンオフになるまでは、まだまだ注意は怠らない方がいい。
それでは次からは我が家が行っている、ノロ対策をご紹介しよう。
自宅でのノロウイルス対策5つ
感染力が非常に高いノロウイルスは、冬の同時期に流行するインフルエンザと比べても、その感染力は1000倍とも言われている。
ノロウイルスはたった10個~100個のウイルスで十分に感染する。しかも、体内に入ったウイルス腸管細胞内で増殖し(ノロは人の腸内でしか増殖しないそうだ)嘔吐、下痢、腹痛、発熱などを起こすわけだが、感染者の便からでたウイルスの量は1グラムあたり数億個にも増えているという。
これは単純計算すると0.1グラムあたりで、数百万もの感染者がでることになる。なんとも恐ろしい増殖力。特に子どもやお年寄りなどは免疫力が低いため、少量のウイルスでも感染しやすい。そのため、よく保育園、学校、病院などで集団感染するようだ。
帰宅したら手洗いうがいを徹底
ノロウイルスの感染経路はほとんどが経口感染だ。予防には口からウイルスをいれないことが最重要課題となってくる。普段は手洗いをさっと済ませてしまいがちの私も、この時期に限っては念入りに洗う。いつもやらなければいけないのだが。
問題なのは娘ちゃん5歳だ。家に帰ってから手を洗うことはすでに習慣化されているので問題ないのだが、見ていないとパパに似たせいか手際よくさっと済ませてしまう。その流れるような工程に思わず、見とれてしまうほどだ。
しかし、これでは予防の意味はない。
そこで、バイ菌を落とす目的で指の1本1本まで丁寧に洗うように指導する。気をつけてほしいのは、叱りながらやらないこと。根気よく楽しみながら伝えてみる。
手洗いは病院の先生に聞くと「15秒ほどかけて洗ってください」と言われた。しかし、じっとしてられない娘ちゃんにとって、15秒も手洗いさせるのは至難の技。実際に指導してる時も不機嫌極まりない。
なので、こういう飽きっぽい子の場合は、唄いながら洗うのも効果的だ。大手化学メーカーの花王が作った、こんな手洗いの歌もある
加湿器で湿度を調整する
これはノロウイルスに関係があるかわからないが、乾燥すると喉の粘膜の免疫機能が低下するため。加湿器で部屋の湿度を50%~60%に保つようにしている。どちらかというとインフルエンザや風邪対策になるだろう。
我が家では実践していないが、加湿器にノロウイルスの除菌作用がある次亜塩素酸水を入れ、部屋中を除菌する方法もあるようだ。
但し、次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムは全く別物で注意しないといけない。間違えると体にとっても有害なので気をつけよう。
ヨーグルトなど食べて免疫力をあげる
どの病気もそうなのだが、免疫力さえつけていればノープロブレムというのが私の信条。そのためにも、腸内の善玉菌を増やせばどんなウイルスからも守ってくれると勝手に信じている。
といっても、やっていることはほぼ毎日ヨーグルトと納豆を食べ続けているだけ。ヨーグルトは一つの種類に偏らず、いろいろ変えている。ちなみに最近ハマッている納豆は「四万十川産川のりだれ付納豆」だ。
ラクトフェリンがノロウイルス対策に効果的
最近では人間や哺乳類動物の母乳にも含まれているラクトフェリンという物質が腸内でノロウイルスを減らす効果があるという。詳しい説明は森永乳業のホームページが詳しく解説しているので、そちらを確認してほしい。
もしものために除菌剤を用意しておく
ノロウイルスには消毒用エタノールが効かないのはすでにご存知のことだろうと思う。厚生労働省のホームページでは、消毒に使用するのは次亜塩素酸ナトリウムを使用することと書かれている、次亜塩素酸ナトリウムを使用するとあるがこれはどういうものか、これは一般家庭にあるミルトンやキッチンハイターなど塩素系漂白剤を薄めたもので代用ができる。
しかし、もとは漂白剤のため衣類や床などは変色、金属に関しては腐食する恐れがあるので規定の濃度まで薄める必要がある。また皮膚に付着すると刺激が強すぎるため、小さい子がいる家庭では扱いに十分注意する必要がある。
次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムは違う
ここ最近では次亜塩素酸ナトリウムだと体に害があるということで、次亜塩素酸水が安全で効果があるという記事をよく目にする。厚生労働省も勧めてるというのだが、調べてみても出てくるのは次亜塩素酸ナトリウムの方ばかりである。次亜塩素酸水の方が安全で効果があるというなら、厚生労働省もこっちをすすめればいいのになぜ次亜塩素酸ナトリウムなのか。
一応2つの違いが比較されていたので、表にしてみた。
次亜塩素酸ナトリウム | 次亜塩素酸水 | |
---|---|---|
主成分 | 次亜塩素酸イオン | 次亜塩素酸 |
pH | pH12以上(強アルカリ性) | pH5.0~6.5(弱酸性) |
使い方 | 使用用途により薄める | 原液でOK |
臭い | 強烈な塩素臭 | 基本的に無臭。 反応時に塩素臭 |
用途 | 器具、容器などに使える 漂白剤 |
衣服、手指、器具、空間などの 除菌、消臭 |
安全性 | 金属を腐食する。 酸と混ぜるとと有毒ガスが発生 |
目や口に入っても問題なし。 歯周病にも使える |
毒性 | 刺激性あり。 酸との混合で有毒ガスが発生 |
なし |
殺菌力 | 高濃度(100ppm以上)で効果がある | あらゆる微生物を不活性化 |
消臭力 | 効果小。塩素臭が残る | 効果大。臭いそのものを分解 |
次亜塩素酸水は安全かつノロウイルスを除菌できるということで、様々な商品が販売されているが、いくつか注意しなくてはいけないことがあるようだ。
・濃度
量が多くても濃度が薄かったら意味がない
・パッケージ
次亜塩素酸水は光や空気、温度の影響で普通の水に戻ってしまため、パッケージが光を通さないようにしてあるものを選ぶ
ノロ発生時緊急対応セット
万が一、家庭内で誰かが吐いてしまったら、この時期は真っ先にノロウイルスを疑うようにしよう。しかし、急に事件が発生しても、医療関係の知識もない私たちはあたふたしてしまうのが目に見えている。そうならないためにも、すぐ対応できるセットを用意しておくと便利である。
最近はネット通販でも汚物処理キットなんてものが売られているが、除菌剤以外は100均でも用意できるので、高いお金は払う必要がないと思う。
・キッチンペーパー
・マスク
・ビニール袋
・除菌剤
これぐらい揃えておけば、いざという時に焦らず済むだろう。
外出時のノロウイルス対策2つ
厚生労働省のホームページにある「ノロウイルスによる食中毒発生状況」を見てみると、2014年の1位はダントツで飲食店が54%、次いで旅館や製造所13%とずつとなっている。
近年は食品取扱者を介してウイルスに汚染された食品を原因とする事例が多くなっているという。お店だからと安心せず、体が弱っている時は生ものを避けるようにする。
外出ではマスクを着用する
ノロは空気感染が低いとされているが、この時期はインフルエンザもあるため、人が多いところにいく場合はマスクが必須となる。
子どもにマスクをさせるのは、いろいろなところを触った手が直接口に触れるのを防ぐ目的もある。なかなかマスクをしてくれないという場合は、ちょっと珍しいマスクなんかを用意すると機嫌よく付けてくれる。
飲食店で生カキを食べない
ノロウイルスの原因とされる食材に二枚貝とあるが、なぜ生牡蠣だけ大きく取り上げられるのだろうか。
調べてみると、シジミやあさり、ハマグリなどにもノロウイルスは検出されるが、生で食べるという習慣がないため感染には至らないという。では、赤貝やホタテ、ミル貝などはどうだろう。
すしネタとしても生で食べることが多い。しかし、これはノロウイルスが生息する中腸腺を含む内蔵を全て排除するため感染はしないのである。
ということで、唯一生で丸ごと食べるのは牡蠣だけになるので、ノロウイルスに感染しやすいとされる。
生カキを食べるなら、スーパーの生食用が安全?
では、生牡蠣はもう食べられないのか?
「海のミルク」とも言われ、独特の磯のにおいと濃厚な味、プリプリした身を口の中にいれると、そう、まるで口の中が海になってしまったのか?なんて錯覚に陥ってしまうような魅惑の食材を口にできないのか?
スーパーで売っている生食用のカキは、食品衛生法で定められた基準をクリアしているので安心して食べることができる。もちろん、飲食店でもしっかり食品管理されているかと思うが、注意に越したことはない。
最後に
生食用でもノロウイルスが紛れている場合があるので、疲れ気味だったり体調がよくない時は、やっぱり食べない方がいいかもね。どうしても食べたい時は、緊急対応セットの用意を忘れずにね。